2014-02-12
今年は初めて三日間とも参加しました。初日はまずペロワのマスタークラス。
自作曲で受けましたが、今回私は、トレモロの部分を3連に変えて弾いていました。実は昨年、pとamiの交互ができなくなり、半年くらいしてまたそれができるようになってひときわ右手の安定感が増し、トレモロももう少しでできそうまで行っていたのが、3週間位前に全く弾けなくなってしまっていたのです。この手のプチジストニア的な症状が、残念ながら未だにあります。
ペロワにその事情を話したら、生徒でひどいジストニアの人が、バルセロナの有名な病院に行って治してきた話や、他の生徒のもう少し軽度のジストニアを治した話が続き、聴講者に向かって、ギターを教える人なら絶対にジストニアの知識も持っていなければならないと強調していました。かかってしまった場合にどう治すか、かからないようにするにはどうするか、この両方を知らなければならないと述べ、私は基本的な治し方を知っているようだが、彼の生徒の話を聞けばもっと早く治せるようになると、その生徒を後ほど紹介してくれました。
そんな感じでかなり話が続いた後、やっと曲のレッスンが始まり、下記のようなポイントをわかりやすく指導してもらいました。
ヴィブラートは、もっとよく音を聞いて、それからかける。
フレーズに合ったヴィブラートの速さがある。
リズムは出ているが、このように切迫感のあるところではそれをもっと出して、拍を埋めていった方がよい。
ピアノの音をもっとクリアに。
このピアノの音については、具体的に手をどの辺において、どういった角度で、どれくらい爪をかけて、というように、遠くまで届きやすいピ弱音の出し方を教えてくれました。今まで受けたマスタークラスの中でも、最高にためになるレッスンだったと言えます。
夜はファルーのコンサート。とてもリラックスできる、まろやかなコンサートでした。特に、歌はうまくないけれど、と言いながら歌った二曲がとても感動的。全身から音楽がにじみ出ている人でした。また、アンコールがとてもおもしろかったです。「この曲は一度も弾いたことがない、なぜならこれは、今日、誕生日を迎える娘のために、昼間、妻が作り上げたばかりの曲だから。」そう言ってから弾き始めたのです。とても良い曲でした。
***
二日目はコンクール。実はこのコンクールを聞くのは、今回が初めて。「音楽性」「解釈」「独創性」「音色」「テクニック」「表現力」の6部門に分かれて、それぞれを5点満点でつける、審査員と同じ採点表が観客にも渡されました。これは聴衆賞を決めるためのものですが、一般的な聴衆にこれをつけるのは難しいかも。私はもちろん喜んでつけましたが。
---この先、しばし敬称略---
自由曲だけのコンクールなので、明日のギター界を担うかもしれない若者たちの演奏を一度に聞けて、とても楽しかったです。中には、上位には来ないかもしれないけれど、すごく魅力的な演奏もありました。全部聞き終わって、この人達は上位に来るだろうと思ったのは、私がつけていた点数順で下記の人たち。
秋田勇魚
伊藤亘希
萩野谷英成
井本響太
与那嶺新
藤原盛企
池辺康訓
櫻井夕樹
奥野隆
北村健太
片根柚子
そして実際の結果は下記。
一位 北村健太
二位 伊藤亘希
三位 秋田勇魚
四位 池辺康訓
五位 橋本淳史
六位 萩野谷英成
聴衆賞 秋田勇魚
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