スペインギターコンクールレポート2007
2007-10-15


今日は朝からスペインギターコンクールをしっかり観戦。まずは二次予選から。

明らかに飛び抜けて良かったのは阿由葉今日子さん。彼女は当然本選に残りました。次に良かったのは井上仁一郎さん。しかし彼は相変わらずのうっかりミスがいくつかあり、本選に行けないこともありえるかと危ぶまれましたが、無事通りました。
次に、スケールが非常に小さいながらも非常によくまとまっていた栗田和樹さんは通らず。やはりスペインギターコンクールは繊細な表現ではダメなようです。また、やたらと独自の表現に走っていた東直樹さんを審査員はどう判断するか、興味がありましたが、やはりと言うか、本選には行けませんでした。
他はかなり団子状態。笹谷聖二さん、多治川純一さん、遠藤峻さん、山田大輔さん、三次浩之さん、新井康史さん、土橋庸人さん、溝口伸一さんの中から誰が通ってもおかしくない状態。結果はこの中から多治川純一さん、遠藤峻さん、山田大輔さんが本選へと駒を進め、もう一人、私はちょっと下のランクにつけていた浅田侑子さんが入ってきました。

本選は多治川さんの演奏から。課題曲の、ソルのグランド・ソナタが結構ダメ。これは6人中一番悪かったでしょう。自由曲は無難にまとめたものの、私の独善予想としては6位。次の阿由葉さんは、課題曲を予選からの期待を裏切らずに好演。このまま自由曲も飛ばしてさっそく1位候補になるかと思われましたが、自由曲で度忘れを繰り返し、演奏もかなり荒くなってしまいました。とはいえ、腐っても鯛ということで私の予想は3位。山田さんは、それなりの良さで課題曲・自由曲ともに好演。他の人たちの演奏はすごくいいところと結構悪いところがあるのに比べ、彼は「それなりにいい」という状態が最初から最後まで続くのが特徴的。これをやられてしまうとなかなか他の人は勝てません。私の予想は僅差で1位。

後半は井上さんから。課題曲の表情があまりよくなく、不鮮明な音も乱れ飛ぶ。明らかに「自分はこの曲を嫌いだけど、課題曲だから弾いているよ」という演奏。一方、自由曲は完膚なきまでの好演。もう少し課題曲に身をいれていれば1位だったのにと思いながらも、予想は2位。次は浅田さん。課題曲を、予選の演奏からは予想できないほど好演する。課題曲だけの順位でいったら3位だったかもしれません。ところが自由曲の表情がとぼしく、単に正確に音を出して行った感じだったので、予想は5位。最後の遠藤さんは、予選から面白い演奏をしていて、本選で非常に聴きたかった人です。結果は期待を裏切らず、非常に面白く、楽しめる演奏だったものの、メカニック的な弱さが見えてしまっていたので予想は4位。

最終結果は5位と6位の予想が入れ替わっただけで、他はすべて予想通りの順位でした。私にもスペインギターコンクールの傾向がわかってきたようです(笑)。
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